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CNCで遊ぶ【ペンプロッタ制作】

(2020年2月10日)

今回のCNC工作は、ステッピングモータを用いたペンプロッタの制作です。

※CNCとは、コンピュータ数値制御の略です

【注意事項】
・当コンテンツを参考に工作する場合は、自己責任でお願いします。
・摺動部のガタが大きい為、精度はあまり良くありません。
・CNC学習用(試作実験用)ぐらいでの使用を前提としています。


材料

ラック&ピニオンセット-------1~2袋

※3軸制御する場合は、ラックが3本必要なので2袋必要ですが、ℤ軸の移動距離は短いので切って使う方法もある。




ユニバーサルプレート-------2~3袋

※シャフト固定用パーツが2袋だと足らないが、余りパーツをうまく使えば2袋でもOK。




ステンシャフト150mm×3mm--------6本

※今回の工作では、ℤ軸のシャフト(2本)は100mmに切断したものを使っています。




ゴムジョイント(内径2mm)又は、網戸のゴム

※シャフトの固定用です。






小型ギアーヘッド付きステッピングモーター(軸径3mm) ------3個
ピニオンギア(0.5モジュール・穴径3mm・歯数42)------3個

※ピニオンギアの歯数は、ガタやトルクを考えると極力少なくした方良い。


今回使用したステッピングモーターはユニポーラ型なので、図のΦ1cとΦ2cを使わなければバイポーラ型として使えなくもない。未確認だが・・。




・M3のビス&ナット-------------適量

※M3×10が一番よく使うが、他の長さも必要。



Arduino(uno)------1個
ステッピングモータードライバ------3軸分
※アマゾンなんかで売っている、Arduino + CNCシールド + モータードライバのセットでも問題ないと思う。





スライダーの組み立て

まずは、ユニバーサルプレートを以下のように組み立てます。
XY軸は同じような構造なので、2セット同じものを作ります。


ラックを以下のようにビスとナットで取り付けます。


真ん中のビスはM3*10で、両端のビスはM3*15です。
モーターを取り付ける際にギアーが届かないので、プレートとラックの間にナットを入れます。真ん中のビスはラックに差し込んだ状態でOK。


モーターの位置調整用に、ユニバーサルプレートのL型パーツの図の部分を長穴にしておきます。
次にシャフトを入れ、両端をゴムチューブで固定します。


ステッピングモーターを取り付けます。


シャフトを一旦抜いて、お好みの長さに切ったユニバーサルプレートをL型パーツに取り付け、再度シャフトを入れなおせば完成。




ラックとピニオンギアの隙間調整はお好みで・・。まあ、剛性の無いフレームなので、当て付けで問題はないと思います。



必須ではないが、ユニバーサルアーム(別売り)を以下のよう取り付ければ、ガタは少し減る。


ユニバーサルアームは以下のように加工し、半月部分をシャフト当てつけ取り付けます。
もちろんのことだが、摺動抵抗にならないように調整は必要。



ペンプロッタとして使うのであれば、75mm×75mmの付箋が乗るようにすれば便利。



今回作ったZ軸です。ラックはタミヤのものではなく、アマゾンで買ったモノ。


Z軸のラックは、XY軸とは逆で可動側に付けています。


で、今回作ったXYZ軸一式。


スライダー固定台にXY軸を付けてみる。


Ⅹ軸にℤ軸を付けてみる。




スライダー固定台

材料は、ホームセンターで売っているモノを使用
・テーブルの脚?(300mm) ←名称わかりません・・
・コの字型ブラケット
・木の端材(出来ればMDF板の方が良い)
・適当なボルト・ビス・ナット




底面は100均のクッション貼り付け。


コの字型ブラケットの隙間は、適当なものを詰めてグラつきを無くします。
画像はスチレンボードを使用。


スライダーの取り付けビス穴は、タミヤのユニバーサルプレートをテンプレートにして、
穴あけを行います








動作確認

今回の制御系は、こんな感じです。


ステッピングモータードライバは、自作の定電圧型ドライバを使用。
CNCコントローラは、Arduino(uno)にGRBLを書き込み使用。
※アマゾンで売っている、Arduino + CNCシールド + モータードライバのセットも構成は同じ。


今回のモーターパラメータは以下のように割り出した。

ステッピングモーター SPG20-332(0.75/step)
ピニオンギア(0.5モジュール・歯数42)

※ステッピングモーターの励磁方式は、2相励磁とします。
※ピニオンギア直径は、歯の真ん中部分から測った径とします。


【ギア1回転で進む距離】
21mm(ピニオンギア直径) × 3.14(円周率) = 65.94mm

【モーター1回転に必要なパルス数】
360(度数) ÷ 0.75(1パルスの度数)= 480

【1パルスで進む距離】
65.94mm(ギア1回転で進む距離)÷ 480(モーター1回転に必要なパルス数)= 0.137mm

【1mm進む必要パルス数】
1(step/mm)÷ 0.137mm(1パルスで進む距離)= 7.29


1mm進む必要パルス数(7.29)を$100・$101・$102に入力。
若干の誤差はあるので、動かしながら実測し数値を修正していく。



$110~$112:送り速度(脱調する場合は数値を少なくする)
$120~$122:加速度(脱調する場合は数値を少なくする)
$130~$132:可動範囲


動作させるCNCソフトは、bCNC
モーターパラメータの変更もbCNCで出来ます。





動作確認です。
2D-CADで動作確認用のデータを作る。1マス=10mm


bCNCにDXFファイルを直接読み込ませる。


動作はこんな感じ。


ステッピングモーターのギアーヘッドのバックラッシュが大きいので、精度はいまひとつ・・。
まあ、遊びで使う分には全然問題無し。フィード速度が速いのは気持ちがいい。




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